第一部 1. かぞえうた 日本古謡 2. たなばたさま 下総皖一 3 さくらさくら幻想曲 平井康三郎 4. 「万華鏡」Op.50より「オリエンタル」 C・キュイ 解説... <続き> ヴァイオリンとピアノのための24の小品集「万華鏡」の中の一曲。 セルビア民謡から採られた東洋的なメロディーの響きはロシア人に好まれ、チャイコフスキーの「スラヴ行進曲」などにも使われている。琴線に触れる珠玉の一曲。 5. もっと早く貴方に会えたなら J・マタノヴィッチ 日本語訳歌詞... <続き>もっと早くに貴方に会えたなら、すべては違っていただろう。もう雪が降っていたのに、私たちは春の恋を望んだ。雪が、雪が降っていたのに。ひそかに、情熱的に君を愛せば、幸せを見つけられたかもしれない。遅すぎると言うのはつらい、涙の向こうに悲しいつらい笑顔。もっと早くに貴方に会えたなら、違っていただろう。 私を信じれば、違っていただろう。 6. セルビアの歌のメドレー M・スボータ ①子どもたちのキラキラ宇宙 日本語訳歌詞... <続き>世界も惑星もない子どもが行けないような、子どもたちの道は水のように遊びから自由へ。花は庭の装飾蝶は花の飾り、想像力いっぱいの子どもたち彼ら子どもは 世界のキラキラ... ②アフリカに行った 日本語訳歌詞... <続き> アフリカに行ったパプリカ(とうがらし)を植えにあの黄色いのを知ってる?かわいいけどからい太ったゴリラ枝にいた猿これはバナナだ!みんな何も疑わなかった食べちゃったら、そして黙り込んだバナナみたいなパプリカであの黄色いのを知ってる? かわいいけどからい 7. 遠くのあそこで セルビア民謡 解説... <続き> 1916年にギリシャのCorfu島で作曲されたセルビアの民謡。第一次世界大戦中にギリシャ周辺まで進行したセルビア軍がアルバニアを経て後退した時の心情を歌いだしており、今でも、非常に有名でセルビア文化と国家のアイデンティティの象徴として国歌のようにセルビア人の間で歌い継がれています。この曲の歌詞は何種類か存在していますか、いずれもセルビア人の祖国を想う心情が歌われています。 <日本語訳歌詞>あそこは海から遠くあそこに私の村が、あそこに私の愛が。ああ、この悲しくて不幸な夜が来なければならなかったのかそれは私の愛する人が血なまぐさい戦いに向かったとき。あそこは遠く、黄色いレモンが咲くところ、あそこにセルビア軍のただ一つの道があった。 祖国を離れ、私はコルフに住む、 でも私はまた朗らかに叫ぶ:「私たちの祖国セルビア!」 第二部 8. 「吹雪」より G・スヴィリードフ 解説... <続き> 作家プーシキンの小説「吹雪」を基にした映画「吹雪」の音楽、全9曲の中の二曲。 ① ロマンス 解説... <続き> やや力強く哀愁に満ちたメロディーで曲は始まり、その後、美しくもはかない雰囲気のメロディーを奏で、高揚感をまし、やがて静かな演奏となり、そのまま静かに終曲していく。 ② ワルツ 解説... <続き> 哀愁を感じさせるような雰囲気があり、華麗ではあるが、どことなく陰を感じるようなワルツ。終始一貫したテンポと高揚感が心に響く。 9. オペラ「雪娘」より 雪娘のアリア N・リムスキー=コルサコフ 解説... <続き> 雪娘(ゆきむすめ)はロシア語で「スネグーラチカ」と言い、ロシアで最も知られたおとぎ話の主人公の一人。スラブ伝説によると、太古のロシアでは太陽の神の不機嫌で、年々冬が長くなっていった。雪娘は、冬将軍と春の女神の娘。雪娘は人間の世界に暮らし、一人の男性に憧れを抱く。<日本語訳歌詞> 私は女友達と 木の実を摘みに行きその楽しげな呼び声に 答えるの輪になって歩き レーリの歌を繰り返すの春の歌のリフレーンを 乙女達と可愛い あなたの雪娘には 歌なしでは 人生は楽しくないのよ 10. ピアノソナタ第2番 Op.18 「幻想ソナタ」 A・スクリャービン 解説... <続き> 超絶技巧の練習により右手を壊していたスクリャービン、第1番のピアノソナタで葬送行進曲を書くほど彼はもう手が治らないと絶望していたが、願いが叶って治り、この2番のソナタには神に対する感謝の心が溢れている。短調だが、とても幸せな、ハッピーエンドの曲。 第1楽章…月影ささやく、クリミアの暖かい海の夜。細かなパッセージは、海のさざ波を表現している。 第2楽章…嵐の大洋。非常に短い楽章だが、常に迫りくる大小様々な波のうねりの中で、豊かな色彩やドラマがダイナミックに描かれていく。 11. 「夜鳴きうぐいす」 A・アリャビエフ 日本語訳歌詞... <続き>私の愛しいうぐいすよ 麗しの声あなたはどこへ飛んでいくの?一晩中ずっと 歌い続けるの?私の愛しいうぐいすよ 麗しの声 12. 前奏曲 Op.3-2 「鐘」 S・ラフマニノフ 解説... <続き> ロシアにおいて「鐘」の存在は非常に大きいものです。教会の勤行開始を知らせる鐘、婚礼を祝う鐘、死者への弔鐘など…人生のあらゆる場面において、鐘の音は人々のそばにありますラフマニノフはこう記しています。 ―教会の鐘の音は私の知っていたロシアのあらゆる町を支配していた。生涯を通じて、私は、朗らかに響く鐘の音や、哀愁を帯びた鐘の音の雰囲気や音楽に親しんできたのだ。そういう鐘に対する愛着は、ロシア人の誰もがもっている。 13. オペラ「光太夫」 F・グセイノフ 解説... <続き> オペラ「光太夫」は、江戸時代(1783年)現在の三重県白子から出港したコメ運搬船(船長大黒屋光太夫)が嵐で遭難しロシアのアムチトカ島に漂着し、サンクトペテルブルグでエカテリーナ女帝の帰国許可を得て帰国を果たすという壮絶な史実をオペラ化したものであり全編ロシア語で書かれている。これは故青木英子が1970年代に当時日ソ友好をも目的とし構想を開始し20年の歳月を費やし作曲家ファルハンク・フセイノフ(アゼルバイジャン出身・作曲をハチャトリアン、カラカラエフに師事)よって完成した劇的オペラ。 ① エカテリーナ女帝のアリア(桜の花の咲く遠い国) 日本語訳歌詞... <続き> 遠い国、海に囲まれた国 春には桜の花が咲き匂い、 木々は鮮やかに彩る 秋には、稲が野を黄金に染め 人々は平和を楽しんでいる 孤高を守り、隣国とつき合うこともない、 桜の花が咲く遠い国 秋には、稲が野を黄金に染め 人々は平和を楽しんでいる 春には桜の花が咲き、 木々が鮮やかに彩る遠い国よ 光太夫よ、貴方は強い人、 ラックスマンは貴方をよく助けた 安心して祖国へ戻りなさい、 両国は平和と友好を結ぶでしょう 祖国へ戻りなさい、 春には桜が咲き 木々が鮮やかに彩る遠い国へ ② ソフィアのロマンス(光太夫との別れの悲しみ) 日本語訳歌詞... <続き> 白いハコヤナギよ 色褪せてきたハコヤナギよ 私の愛よ、優しい愛よ でも、何故こんなに寂しいのか 哀しみに耐える力はもうない 血の一滴までも出してしまった 小路に佇んで 私は泣き叫びたい ハコヤナギよ、ハコヤナギよ 綿毛もみんな散ってしまった 昔から愛は悲しいものだった 雲の向こうに隠れていた 真赤な太陽よ ああ、不幸せな鶯は 悲しく飛び去っていく